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欲望のままに
第2章 始めての体験

するとお尻に当たっていたバックではなく、代わりに人の手がお尻をギュッと掴んできた。

ビクッと体を一瞬震わせた桃華だが、おそらく大きな揺れのせいで支えるところがなく、たまたま掴んでしまっただけであろうと気づかない振りをした。

だがそれと同時にもしかしたら痴漢かも、なんて少し期待をしてしまっているのも確かであった。

桃華にはちょっとした、いや桃華にとってはそれなりに大きな悩みがあった。桃華は今まで痴漢にあった事はない。だが毎日のように、自宅で官能小説や同人誌を読み漁りオナニーをしているのだ。その中でもお気に入りが痴漢、露出、調教などであった。

だが、そんな性癖を理解してくれる人は中々いる訳もなく、今まで彼氏が出来ても桃華を満たせる人は誰もいなかった。自分にこんな性癖がなければと思ったことがあるのも、一回や二回ではなかった。

その上彼氏もいない桃華にとって、この状況に興奮してしまうのは当然といえば当然だったのだ。

急ブレーキがかかってから、しばらく経つとアナウンスが流れた、聞くとどうやら人身事故が発生したらしくしばらく動かないとの事だった。

桃華にとって、こんな状況は初めてで少し不安を感じながらもこの後予定がある訳でもないから大丈夫だと思う事にした。


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