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お願い、俺を選んで。
第2章 予感
「え、そうなの...?」
「ああ。俺も遅刻したから、ここで式が終わるのを待ってガイダンスに行くつもり」
「でも!行ったら入れてくれるかもしれないし、一緒に行こうよ!」
「え...っ!」
途端、ぐいっと腕を引かれた。
その拍子で顔をあげた俺の目に、彼女の顔が飛び込んできたんだ。
センターでぴっちり分けた前髪。やや下がり気味の太めの眉毛。切れ長の奥二重の片方に、泣きぼくろがあった。血色のいい薄い唇はニイッと笑っていた。
世界が、止まったような気がした。
一枚の絵を見ているようだった。
淡いピンクを背景に笑う彼女は、美しかった。
このとき俺は生まれて初めて、何かを美しいと感じたんだ。

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