この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
お願い、俺を選んで。
第2章 予感



そして、今日。入学式当日。


俺は桜並木の途中の古びたベンチに項垂れて座っている。


シワ一つない紺地に白いストライプのスーツに、濃紺のネクタイ、ツヤのある真っ黒な革靴。今日の入学式のためだけに母さんが買ってくれた新品だ。


残念ながら望んでいた舞台に立つことは叶わなかったこのスーツたちが、どうしようもなく哀れで、惨めで、かわいそうに思えた。


結局、何年経っても学校への苦手意識は克服できないまま、この場所で惨めに項垂れている。



哀れで惨めなのは、俺だな...



顔を上げて背もたれに寄りかかり、上を向いたまま目を閉じた。


真っ青な青空が、薄い瞼の皮膚から透けて見えるような気がした。


キャンパスから微かに聞こえてくる式の挨拶を、ときどき吹く春風が消してくれているようで、妙に落ち着いた。




このまま、何も考えずに生きていけたら幸せなんだろうな...



しばらくそのまま目を閉じていた。



カッカッカッ...



遠くで、微かに聞き慣れない音が鳴った気がした。


/13ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ