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初めて知る痴愛の味
第5章 気持ちを懐かしむということ
土日が過ぎて月曜から毎日柏尾は授業後に私のノートパソコンで興味のある職業を探し、詳しく書いてあるサイトをコピーして家に帰っていく日が続いた

そんな姿をみていた中島先生が私に話しかけている

「一体どうしたんですか?ここ数日柏尾さんの姿をよく見かけるのですが」
そう聞かれたので


「ええ実は彼女が将来就きたい職業に悩んでいるという相談を受けましてそれで私のノートパソコンを貸して柏尾が自分で調べているんです」

「あらまあ、てっきり大学について調べているのかなと思っていましたけど職業について調べていたのですか自分の将来のことを考えているのは見ていて先生として安心できますね
私たちがあの年齢の頃なんてちょうどバブル景気でしたからねえそのようなことを考えている高校生の方が珍しかったのかもしれません」
そう昔を懐かしみながら話し、区切るそれから再び口を開けて
「今の子供たちは現実が見えすぎているのかもしれません。でもこれ程若い頃から将来について真剣になれるのは感心ですね」そう抑揚を付けて話を続けた
中島先生のその言葉に対して私は
「そうですねでも中島先生も昔から先生になるのが夢だっておっしゃっていたじゃないですか私と違って凄いなあと思いますよ」と応える

私の発言に少し驚いている中島先生

何か変なことを言ったのだろうかと思っていたら彼女は口を開けて
「よく覚えていましたね私がそのことを話したのは恐らく最初の学校の時ですから20年前のことですよ」


「そうでしたっけ?この歳になると10年前のことにも関わらず最近起きたことのように思える時がよくありまして、そんなに昔のことでしたか」

そんな会話を彼女としていたこと、近く同窓会があることをきっかけとして高校生だった頃のことを思い出す



「よう昭雄お前麗子さんと別れたんだって?お前あんなに仲良さそうだったのになんかあったのか?」と友人の東が聞いてくる

「俺が振られたんだよ勉強に集中したいからって傷つけないように言ってくれたから本当の理由は知らん」と素直に返す

「それなら仕方ないかまあ次頑張れや」手を肩に乗せながら笑って言ってきたので
「五月蠅いよ彼女持ち!」と手を振り払う

友人が茶化して元気づけようとするこの場面が出てきた
かなり昔のことなのに振られた時のショックがどれほどのものだったかが今でも分かるのだった


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