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初めて知る痴愛の味
第9章 再会と充実
公演前の皆は緊張からか顔が強張っていたり狼狽えていたりで落ち着いていなかった
そこへ昭雄先生が真顔で来て私たちの前に立ち止まり笑顔で

「皆集まって手を重ねるぞ」そう言いながら手を差し出す皆は言われたとおりに手を差し出して円を作った
中心は先生で皆にギリギリ聞こえるように小さかったのだが
「皆は一生懸命頑張って来た。今日は良い劇にするぞ!」と言い、その後に続けて先生の掛け声で

「おー!」と私たちも気合を入れた

その後のことはよく思い出せない
ピアノの前に立つまで私は練習で失敗した所に気を付けて弾くことに意識を集中していたのだが途中からはそんなことよりも楽しいという気持ちといつまでも終わらずに弾いていたいという気持ちでいっぱいだったのだ


私は上手く弾くことができたのだろうか?


劇が終わった後で沈黙が流れる



失敗してしまったのではないだろうか?


少しだけの不安と弾き終えたことの達成感が支配していたのだが観客席から大きな拍手が聞こえてきた為に私だけでなく役を演じていた人たちも笑顔になっていた

横を見ると裏方で頑張ってくれた皆は笑顔で拍手をしてくれているそして壇上が暗くなってから幕が下りた

私は自然と笑顔で出迎えてくれている友人たちの元へと向かった
実は嬉しさのあまり友達がそして同級生の皆がかけてくれた言葉もはっきりと覚えてはいない
でもその時感じた安心感と友達への感謝の気持ちは今も鮮明に覚えているのだった


その日から一週間程だろうか?皆は大きなことをやり遂げた達成感の為脱力していた
これは私にも当てはまっていて授業に身が入っていなかったし、家でも何も考えずにぼーっとしている時間が長かったのだ

その頃からだろうか?脱力感はとっくに抜けているにも関わらず時々、授業中でもぼーっとしていることを自覚したのは

何故かは分からないけれども気持ちがいっぱいいっぱいになって苦しい
途方も無く考えるようになって時間が過ぎていく
なんでだろう?私はこの気持ちがよく分からず困惑していたし自分の体に不安を覚えていた


それからは寝る時やお風呂に入っている時に考える癖が付いた
学校にいる間はできるだけ友人の元に近づいて行って話すことで遠ざかろうとしている

いったいどうなっているんだろう?答えの出ない問いは肌寒くなってきた11月に入っても解決されることはない
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