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ドアの隙間
第3章 孤独な人
そこはねっとりと潤み、更なる刺激を求めてくる。花弁の内と外をなぞり、蕾を柔らかく撫で回すと、深いため息とともに膝が開いた。

あぁ……

指を奥へ忍ばせ、溢れて出る蜜で遊んだ。閉じた目の奥に、あの夜の、あられもない姿の義母が見える。
指を膣に挿れ熱い肉を擦った。そこに差し込まれていた義父の指をまねて――

あぁ……

蠢く女陰が二本の指に絡み付く。柔らかな肉が固く閉まり、侵入者を閉め出そうとする。私はそれをなだめ、浅く、深く、おびただしく湧く愛液の源を擦り続けた。

「はぁっ、くっ…うぅッ…」

波が押し寄せてくる。

欲しい
あの指が……
私を狂わせたあの
義父の……

「うっ……うぅっ」

小さくのけ反って気を吐いた。
気だるさに身を任せ、ぐったりと眠りに落ちた私は夢を見た。

あのドアから中を覗いている。そこに、目隠しをした裸の女がいた。口を布で覆われ、両手を縛られ、義父に舌で攻められている。その女は腰をひくつかせ、苦しげに微笑み、喘いでいた。

だれ、だれなの?

はっと目が覚めると、夫が私の陰部に舌を這わせていた。

「あ、あなた……」

「奈津美、何の夢みてた? 色っぽい声出してたよ。夢で何してた?」

「あぁン……きて……」

自分の両膝を手で開いた。

「苛めて」

「奈津美……、エロい女だな」

「あぁ……」

舌先を上下させる夫の髪を撫で、陰部に押し付ける。彼は舌を出したまま、顔を左右に振った。

熱い、熱い……

「あぁァァァ……、お願い、吸って……」

夫はいつもと違う私に興奮し、吸い上げる音を高く響かせた。

「たくさん出てくるよ」

ジュルジュルと吸われながら、私は何度ものけ反った。

あの女は私だ。あのソファで足を開き、義父に微笑んでいた。口淫を受け入れ、悦んでいた。

夫のペニスを受け入れ、私は狂ったように喘いだ。

「お願い……、もっときて、もっと、あぁっ……あなた、もっと、もっとよぉ……」

「な、奈津美、あぁっ、き、きつい……」

「うっ…あぁっ…イクっ、いっ…イクっ…あっあっあっあっ…あぁあぁっ……」

叫んでいた。声が響き渡った。

寝室のドアが、開いていた。


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