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カワリバンコ
第1章 発端
「ふんだ! もし、あのお見合いパーティーに私が行ってたら、トモ君は私を選んだかもしれないのよ!」

リエちゃんは大きく眼を見開いて、私を見ました。

しまった、と思いました。

リエちゃんはうつむきました。

そして先ほどとはうって変わった低いトーンで、つぶやきました。

「そうね、もしかしたら、クミちゃんがトモ君から、愛されたかもしれないわね……」

そうです……そうだったかもしれないのです……。

なぜかというと、私とリエちゃんは外見がとてもよく似ているのです。

なぜなら……私とリエちゃんは……そう……一卵性双生児なのです。

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