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カワリバンコ
第1章 発端
ここは、リエちゃんとトモ君の夫婦の寝室。

中央にダブルベット。

枕元の、大きめのネズミのキャラクター時計は夜の11時を指していました。

私とトモ君は、二人並んでベッドの端に腰掛けました。

リエちゃんは少し離れたところで、一人でソファに座りました。

三人とも着ているのはバスローブ。

もちろん、バスローブの下には何も身につけていません。

「なんかやりづらいな……本当にいいの……リエちゃん?」

トモ君が少し困った顔で、ソファのリエちゃんにききました。

「おねがい、トモ君はいつも通り、私にするようにして……」

リエちゃんの口調には固い意志がみえました。

「クミちゃん、ほんとにいい……?」

トモ君は、今度は、私にききました。

「私は……」

私は、少し考えてから答えました。

「私は……いい……。あなたたち“夫婦”がそれでいいと言うなら、それで丸く収まるなら」
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