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カワリバンコ
第1章 発端
少し卑怯な言い方だと思いましたが、自分にも言い聞かせるようにはっきりと言いました。

こうなったのも、元はといえば、私の不用意な発言のせいだから……。

三人とも少し酔っていました。

多分、そのせいもあるかもしれません。

「じゃ、決まりね」

ソファに座ってこっちを見ているリエちゃんが言いました。

「じゃ、やりましょ!」

そして、パンッ、とひとつ手を叩きました。

リエちゃんはまるで、撮影現場を仕切っている映画監督のようのようでした。

「でも、なんかクミちゃんの旦那さんに悪いな……」

トモ君は、頭を掻きました。

「うちの人のことは気にしないで……」

私はトモ君の目を見つめました。
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