この作品は18歳未満閲覧禁止です
![](/image/skin/separater31.gif)
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
背徳の迷宮
第1章 求婚
![](/image/mobi/1px_nocolor.gif)
不安な要素を考えるのは止めて、
呆然と景色を眺めていると
静かにタクシーが停まった。
「あ…」
私のマンションの前だった。
この気まずいまま明日を迎えるのは嫌だなと思い、
車内から降りようとしたのを止めて、真吾に向き直る。
「真吾?…ごめんなさい。あの…」
「悪いのは景子じゃない。私のせいだから。
景子、私は…」
「っっ!真吾!本当にごめんなさい!
そうよね!結婚するまでは嫌だったんだよね?」
何故が、真吾の続きの言葉を聞くのが怖くなった。
咄嗟に真吾を遮って早口で話し、
真吾の表情を見る余裕なんかなく、
おやすみの挨拶を言い捨て一目散にマンションに入って行った。
この時、
真吾の言葉を…
表情をちゃんと見て入れば良かったのだと
後になって後悔する事になるとは夢にも思わなかった。
![](/image/skin/separater31.gif)
![](/image/skin/separater31.gif)