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夏の出来事
第1章 玉ねぎ
トイレ、、?

タクミは、理解した。

冷や汗は、尿意を我慢しているものからだった。

「えーと、、、。
コンビニ?」

は、ない。

ちづる達の住んでいる市営住宅付近にコンビニはなかった。
公園はあるが、家より遠いか、同じぐらいかの距離だった。

「どっか隠れられる所で、、。
なんて、ないよな。この辺。」

ちづるはパニック寸前だった。
恥ずかしくてうつむいている。
お昼にファミレスでドリンクバーを頼んだ。
今日は暑かったし、アイスコーヒーを3杯も飲んだ。
食事中には烏龍茶。
食後にはホットコーヒー。

『あんなに沢山飲むんじゃなかった、、、。』

恥ずかしさと尿意で、動揺しているのが隠せずにいる。

「んー、、。
どっかの家にお願いして借りちゃう?」

「!、、、それ、は、、。」

さすがに、恥ずかしい、、、。

「急げば15分ぐらいで家に着くかな。
、、、持ちそう?」 

ちづるは黙ってタクミの背中で頷いた。

もしかして、、。
かなり前から言いたかったけど恥ずかしくて言い出せなかったのか?
玉ねぎ取り替えるだけでも、なかなか言い出せない人だもんな、、。

タクミはちづるを思いやり、出来る限り急いだ。
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