この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ロイヤル&スレイヴ!
第4章 3.ウワサのあのコとあの4人

「ね。歪んでるでしょう、この学園」

声とともに、ピシャリとドアの音がした。

音の方向につられて顔を向けてみると、視聴覚室に残っていた恭介くんの姿があった。
私と目が合うと微笑み返してくれる。

「お、恭介。もう終わったの?」


尋ねたのは、暁くんと同じく、壁にもたれ掛かっていた猛くんで、背中を浮かせるとひらひらと手を振った。

「ええ、あらかた片付きましたよ。あと、斎宮さん含め僕たち午後の授業、免除の申請出しておきました」

そういって、恭介くんはコツコツと足音を響かせ滝くんの隣までやってくると、ゆっくりとソファに腰を沈ませてから、言葉を続けた。



ん?待って。


恭介くんさっき、午後の授業、って言ってたよね。



授業、という単語が、私を現実へと一気に引き戻す。

そうだ、授業。


「あ、わ、私、授業出なきゃ――」

壁掛け時計に目をやるとお昼休みはとっくに終わっていて、既に授業が開始されて10分は経過していた。


奨学金制度で転入した以上、授業をサボるわけにはいかなかった。

そう思うや否や、私は高級感あふれるソファから腰を浮かせ、立ち上がる。


少し気怠さは残るものの、もう身体は自分の意志通り動いてくれた。


「はい、未結落ち着いてー?」

立ち上がった私は、生徒会室を後にして走り出す……ことは出来ていなくて。

楓くんによって手を掴まれていた。


慌てる様子なく、楓くんは大きな瞳で見つめては私を座るように促す。


「さっき恭介言ってた通りだからさ。授業免除の申請しておいてくれたって。大丈夫。授業はサボったことにならないよ」

続く滝くんも、ソファに座ったままほほ笑む。

壁にもたれている暁くんと猛くんを伺ってみても、特に慌てた様子もない。


楓くんに腕を引かれるまま、私は不安を残しつつもとりあえず腰を下ろした。


「あの、授業免除って…?」

まさに恐る恐るといった様に私は尋ねる。

たとえ特権を与えられるとはいえ、生徒の都合で授業免除なんてできるの?

なんて、小心者は不安なんです。


「気にしないでいいよ、未結。恭ちゃん達わりといつもこうやって授業サボってるから」

い、いつも?

明るく答える楓くんに私は驚きを隠せない。
/145ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ