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束縛されるなら君に
第5章 5
……せめて一ヶ月は我慢してくれてもいいのに。

私には一ヶ月誰ともセックスするな、なんて言っておいて自分は即彼女を作るなんて自分勝手な気がする。
だけどセフレの解消を言い出したのは私だし、そんなことを言う権利はないのかもしれない。

今時の男の子なんて、そんなものなのかな……

目を閉じれば瀬田くんの笑う顔が瞼の裏に見える。
私は机の上で頬杖をつきながら少しだけ彼に思いを馳せた。



「……先生、すみません」

カラカラカラ、とドアが開く音にドアの方を向いた。

「ちょっと頭が痛くて……」

噂をすればなんとやら、と言うのはこういう時に使うのだろうか。

入ってきたのは紛れもなく、松田菜緒だった。


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