この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
束縛されるなら君に
第5章 5
私がもう少し勇気を出していたら……もしかしたら違う結末だったんじゃないかと思うのだ。
「……だから先生、一晩でいいんです。瀬田くんを私に貸してくれませんか?」
……言っている意味が、分からなかった。
彼女の言っている正確な意味が。
だってそんなわけがない。
瀬田くんと私が学校で会ったのは一度きりだ。
私のマンションは学校からかなり離れているし、外で待ち合わせたこともない。
それとも保健室で体を重ねた時に、廊下から聞こえてしまっていたのだろうか。
「卑怯だって分かってます。こんな手段をとるなんて。でもどうしても諦められないんです。一度で、いい、から……」
「……だから先生、一晩でいいんです。瀬田くんを私に貸してくれませんか?」
……言っている意味が、分からなかった。
彼女の言っている正確な意味が。
だってそんなわけがない。
瀬田くんと私が学校で会ったのは一度きりだ。
私のマンションは学校からかなり離れているし、外で待ち合わせたこともない。
それとも保健室で体を重ねた時に、廊下から聞こえてしまっていたのだろうか。
「卑怯だって分かってます。こんな手段をとるなんて。でもどうしても諦められないんです。一度で、いい、から……」