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恋愛無双ーレンアイムソウー
第1章 12月初旬


ーーーお爺ちゃん……
あれは確か2年前。お爺ちゃんが70歳になった頃。
お祝いをする為に一緒に食事した後、
なぜか『結子の服を買う!』と言い出して
買ってくれたなぁ……
自分の事の様に嬉しそうな顔して
『結子に絶対似合う!』って大声出してさ……


「ぷっ……はははっ」


結子が吹き出したと同時に
シャッター音が連続で鳴った。


「よし。オッケー!じゃ次で最後だよ。
結子ちゃん着替えて来て」

「あ、はい」


周りを見回すと瀬戸の姿がなく
結子は一人で更衣室に入る。

結子に背を向けて何か作業をしている瀬戸の姿。


「瀬戸さん?」


瀬戸が振り返って目元を緩ませた。


「倉田さん、次で最後って言ってた?」

「はい、言ってました」

「うんうん。それなら……コレしかない!!」


瀬戸が自信満々で渡してきたのは…純白のドレス。

肩が全部さらけ出す形で滑らかな曲線を描きつつ
腰はしっかりと締まったかと思えば
その下は沢山の薔薇の花びらが咲き誇る様な
繊細なデザインが広がっている。


「こ、これって……」

「ん?ドレスだよ。しかも一点物」

「そ、そんな凄い物、着れません!」

「どうして?」

「それこそ似合わないです……」


結子が情けない表情をして目を伏せると
瀬戸は結子の手を握ってきた。


「結子ちゃんは自分を〈過小評価〉し過ぎ。
鏡見たよね。結子ちゃんは綺麗だよ。
だから自信を持てなくても、自分を自分で
評価するのはやめて欲しいな」

「でも…」

「結子ちゃんは選ばれた。
結子ちゃんにはこのドレスを着る資格がある。
だから一度だけ、着てみよう?」


瀬戸に優しく諭されてしばらく黙ったけれど
結子はすぐに顔を上げた。

覚悟を決めた瞳だった。


「分かりました……
ここまで来たら…乗り掛けた船です。
試練を乗り越えなくてはいけませんね」

「し…試練?」

「はい、試練です!
こうなったら妄想全開でイッちゃいます!」

「も…妄想?」


戸惑う瀬戸を余所に結子の顔には
生気がみなぎっている。

先程までとは別人だ。


「着替えますね!」

「うん…」


ーーー腹を括ると強いタイプなのかな…。


瀬戸は冷静を取り戻しつつ
結子がカーテンを閉じるのを見ていた。

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