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恋愛無双ーレンアイムソウー
第1章 12月初旬


「結子~起きて~」


体を揺さぶられて瞼を上げる。

少しだけ髪が乱れた恵が結子を覗き込んでいた。


「ん……おはよ……」

「おはよ~そろそろ起きなよ」


恵は顔を洗ったのか前髪をヘアピンで留めていて
自前の巨大鏡を鞄から取り出している。

今から化粧するのだろう。


「んんー…顔洗ってくる」
「うん」


腕を伸ばしながら部屋を出て洗面所に向かう。

洗面所の扉を横に開くと
上半身裸の男が髭を剃っていて驚く。


「えっ」


扉に体をぶつけて大きな音を立てると
電気シェーバーの電源が止まる。


「あら、ゆいこりん。おはよぅ」


朝風呂を済ませた様子の蘭がいた。

濡れたままの髪に残る水滴が
無駄に鍛えられた体に落ちていく。


「…蘭か。驚かせないでよ」
「何それ。私だって髭なんか剃りたくないわよ」

「違う違う。上が裸でしょーが。
見知らぬ男がウチにおると思ったし」
「あぁ…やだぁ~ゆいこりんエッチィ!」


体をくねらせて胸板を隠す蘭。

化粧してない顔と晒された体は確かに男で
肩まで伸ばしたサラサラな髪が
アンバランスさを感じさせる。


「髪から水垂れてる。風邪ひくよ」
「あっホントだ。ゆいこりんも朝風呂?」

「いや、顔洗うだけ」
「あぁね。ちょっと待って」


ドライヤーのコードを引っ張って
洗面台の前を結子に譲ってくれる。

冷たい水で顔を洗って脳も醒ます。


「ふぅ……」


結子が洗顔を済ませて洗面所を出ようとすると
蘭が結子の腕を掴んだ。


「ちょっと!スキンケアは?」
「え…朝は特にしないけど」
「信じられないっ!!」


蘭が目を見開いて驚きながらも
愛用の化粧水を手のひらにたっぷり出して
結子の顔に塗ってくる。


「いやっ別に良いってば…」
「今は良くても将来後悔するわよっ!」


物凄い剣幕で言われた結子は逆らうのを止める。

大きな手のひらが結子の肌を優しく包んで
潤いを与えていく。

近付いた顔は普通の男の子だったなら
女の子に騒がれるであろう端整な造りだ。


「何よ。見とれてるの?」
「別にぃ。ありがと」


蘭にそう言ってリビングに入ると
化粧を済ませた恵が既にいて
父親と朝食の準備をしていた。


「もぉ~遅いよ~」


化粧も髪型も服装も完璧な恵が
爽やかな笑顔を浮かべて振り返った。

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