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恋愛無双ーレンアイムソウー
第1章 12月初旬


あれから2時間弱

大野の所作は新人とは思えない程
テキパキしていて
これ以上教える事はないのでは?
と結子は思っていた。

…気になるのは数ヶ所のみ。


「蒼井さん」

「な、何?」


不意に話し掛けられて無意味に焦る。


「私…どうですか?」

「あぁ、すごく接客上手だね。
何かやってたの?」

「いえ、バイトは初めてです。
ただ実家が飲食店をやってて
たまに手伝う事があったので」

「へぇ。実家でそのまま
バイトしようとは思わなかったの?」

「少しは考えました。
でも実家だと甘えが出るかなって
思ったのでこちらへ来ました」

「うわぁ…偉いね!
大野さん、しっかりしてるねぇ」


結子が誉めると大野は照れた。


「いえっ蒼井さん程ではないです」

「私、しっかり者に見える?」

「え?あ、はい」

「そっかーそうなんだぁー」

「??」

「まぁ、そうか。
誉めてくれてありがとう。
……さてと……」


結子が緩んだ空気を引き締めるように
声のトーンを下げると
大野も身を正した。


「大野さんは普段
野菜や果物を手にしたりする?」

「いえ、ほとんどないです」


大野へ手招きしながら
生鮮品コーナーへ移動する。


「早速だけど、コレとコレ。
ホウレン草はどっちだ?」

「えっと……こっち、ですか?」

「うん、正解」


手にしていたものを戻して
新しいホウレン草と小松菜を手にする。


「次の問題。左は何でしょう?」

「え……ホウレン草ですか?」

「うーん、残念。
コレは小松菜って言うの」

「小松菜……
ホウレン草と似てますね」

「普通は見分けがつくんだけど
たまーに似てるのが
入荷されるんだよねぇ」


大野が眉をひそめている。


「…どうやって見分けるんですか?」

「ほぼ勘かな」

「えっ!?」

「…ってのは冗談で。
ここの茎が細くて葉の形がギザギザしてたり
不揃い気味なのがホウレン草、
茎が太めで葉の形が丸みを帯びていて
統一性があるのが小松菜。
私はこんな感じで見分けてるよ」

「…なるほど。
今の説明凄く解りやすいです!」

「それは良かった」


「蒼井さーん!」

林が小走りで近付いてきた。


「先に水分補給どうぞ~」

「はーい。
大野さん、事務所行こっか」


結子は大野を連れて
事務所へ入った。

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