この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恋愛無双ーレンアイムソウー
第4章 レンタル彼氏ー出会い篇ー
「ヒロくぅーん……生きてるぅぅ?」
「あー…頭グラグラするわぁ…」
二人してテーブルに突っ伏して
グダグダと過ごしている。
調子に乗って日本酒に手を出したのが
悪かったなと内心で思う二人である。
泥酔まではいかなかったが
完全に酩酊状態になっていた。
「ユイさーん…一人で…帰れますー?」
「んん~無理かなあぁ。
てかぁ、まだ帰りたくな~い」
「俺もぉー飲めませんよぉー」
「私もっ!もぉ飲めなぁい!
だからぁ……ネカフェいこーよぅ」
「ネカフェで、何するんすかぁ?」
「まったりぃマンガ読もーよぉ」
「おぉ~良いっすねぇ~」
そんなこんなで結子とヒロは
ふらつく体を頑張って動かし…
ネットカフェへと辿り着いた。
ーーー少しマシになってきたかも…。
ヒロはおでこを擦りながらも
何となく意識がはっきりしてきていた。
それでも体がダルい事に変わりはない。
「部屋どうします?」
「折角だからぁ、ファミリールームにして
一緒に入ろうよ~」
「了解でっす!ユイさんのカード貸して。
俺が受付してくるんで」
「頼んだぁ~!」
結子が財布から会員カードを取り出して
ヒロに渡すと二人分の受付を済ませてくれた。
ーーー早く横になりてえ…。
「さー行きましょ!一番奥の部屋ですよ~」
「ヒロくーん、手ぇ繋いで連れてってぇー」
「仕方ないな~」
ヒロが結子を支えながら
個室まで連れて行ってくれた。
扉を開くとパソコン兼テレビと
テーブル・座椅子・クッション
そして大きめのソファーが一つ。
「わぁ~意外と広いね~」
「ほら、ユイさん。横になるなら
コート脱いだ方が良いよ」
「うん。ありがとぉ」
ヒロがコートを脱がしてくれる。
意外と気配りが出来る子だ。
「ヒロくんが女の子だったらぁ
良いお嫁さんになれるよ~」
「お嫁さん?あまり嬉しくないなぁ」
「お婿さんが良かったぁ?ふふっ」
「うん。さ、ユイさんがソファー使って…
…うわっ!?」
結子が足を滑らせて体勢を崩し
結子を支えていたヒロも一緒に倒れ込む。
咄嗟に結子を庇ったヒロは
結子の体の下敷きになっている。
「いててて…ユイさん大丈夫?」
「ぅん…だい……ぐぅぅ…………」
「えぇ!?ま…まじでぇ!?」
ヒロを倒して上に乗った体勢で
結子は眠りについたのだった。