この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋愛無双ーレンアイムソウー
第4章 レンタル彼氏ー出会い篇ー


「ん……」


浴びる様に飲んだビールのお陰で
結子は尿意を感じて目を覚ました。

視界に入るのは薄暗い空間と
フェイクレザー調の生地で出来た
クッションに頭を乗せた自分自身。


ーーーここどこだっけ。


ふと背中側に温もりを感じて寝返りをうつと
誰か人の気配を感じた。

目が暗さに慣れてなく顔までは確認出来ないが
確かに誰かが隣で横になっている。

驚いてガバッと身を起こすと頭が揺れた。


ーーーあー…立ってないのに立ちくらみ…


目を閉じて瞼を指で強く押さえ
立ちくらみが治まるのを待っていると
「んー」と唸るような声。

誰かが身を起こした気配を感じて
瞼から指を話して目を開く。

しばらくすると"ピッ"という機器音と共に
辺りが明るくなったけれど
次は明るさに視力がついていけない。

俯いていると誰かが声を出した。


「起きたんだ…具合は大丈夫?」

「あ…あの…私…お手洗いに…」

「ん?あぁ、トイレね。
ここ出て真っ直ぐ行った突き当たりだよ」

「い、行ってきます…」

「うん。段差に気を付けて」


ろくに顔を見ずに部屋を出て
お手洗いを目指しながら周囲を見渡す。

いくつかの個室を過ぎると
ドリンクバーがあり
その先には"お手洗い"の看板。
左手側にはマンガの棚が立ち並ぶ。


ーーーあぁ、ネカフェか。


いよいよ尿意が迫ってきたので
慌ててお手洗いへ入り便座に腰を下ろす。

はあぁ…と落ち着きを取り戻しながら
眠る前の事を思い出そうと記憶を辿る。


ーーー焼肉食べてたよね。
ビールも飲んでつい日本酒に手を出して…
そうか、あの子と一緒に……


普段はほぼ梅酒しか飲まない結子は
焼肉の時だけビールを飲む。

焼肉にはビールが合うからそうするのだが
日本酒は年に数回しか飲まないのもあって
日本酒にはめっぽう弱いのが難点だ。


ーーーあぁ…お酒の力って怖い。
何で初対面の子とネカフェにいんのよ…
しかも同じ部屋…


手を洗いながらヒロの言葉を思い出す。


『具合は大丈夫?』


ーーーもしかして、私が具合悪くなって…
仕方なくここに連れて来てくれたり?
うーん、都合良すぎ?


恥態に頭を押さえながら部屋に戻ると
ヒロがテレビを点けてニュースを見ていた。


「あ、お帰り」


結子に気付いたヒロは爽やかに笑った。

/87ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ