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恋愛無双ーレンアイムソウー
第4章 レンタル彼氏ー出会い篇ー
「うわっ!ビックリしたあっ!」
まさかドアの前に結子がいるとは思わなくて
ヒロは開けたドアに体をぶつける。
「驚かせてごめんね」
「いや…いいけど何してたの?」
「それがそのードアを開けれなくて…」
「え?」
「カップを二つ持ってたら
上手くドアレバーを押せなくて
どうしようかな…と佇んでました」
「なるほど……ぷっ」
「笑わなくても…取り敢えず入ろっと」
ヒロがドアを体で支えてるのを目で確認して
結子はヒロをスッと通り過ぎる。
それに続いてヒロも部屋に入り
座椅子へ腰を下ろす。
「はい、コーヒー。砂糖も入れといたよ」
「何で砂糖も?」
「朝は糖分を摂取すべきと言う私の偏見。
嫌だった?嫌ならもう一度行ってくるけど」
「ううん、嫌じゃないよ。ありがと」
「いえいえ。さ、食べよ~いただきます!」
「…いただきます」
しっかりと手を合わせて頭を少し下げた
結子を見てヒロはそれを真似した。
きちんと手を合わせる女性というのも新鮮で
ろくな恋愛をしてこなかったのかな?
と自分の恋愛を振り返った。
ーーー顔は覚えてるけど…名前までは…
それもすぐに結子に阻まれる。
「ね、食べないの?」
「あっごめん。食べるよ」
「ふふ…何で謝るの?」
「あ…そうだね」
「うん。美味しいよ」
結子はポテトを口に含みながら
幸せそうに口角を上げている。
「ユイさん、コーヒー持ってくるなら
トレーを使えば良かったんじゃない?」
「あっそうだね!」
「更に言うなら、トレー使わなくても
ドアのとこから俺を呼べば良かったと思うよ」
「おお~確かに!次からそうしよ!」
結子は本当に思い付かなかったのか
真面目な顔でコクコクと頷く。
そんな姿がヒロのツボにハマった。
「ぷっ…はははっ!」
「えっどうしたの?」
「ユイさんってしっかりしてる様で
実は天然でしょ!よく言われない?」
「えー?言われないけど」
「じゃー言わないだけで周りはそう思ってるよ」
「天然じゃないよ!生まれつき真っ直ぐだし!」
「へ?」
「え?」
お互いに動きを止める。
少し話が噛み合ってない様な…
「えっと…真っ直ぐって何が?」
「え、髪の事でしょ?」
「ぷっ……いや、性格とかの話だよ」
「え!そっち?」
そっち意外ないでしょ…
と思いながらヒロは顔を隠した。