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恋愛無双ーレンアイムソウー
第4章 レンタル彼氏ー出会い篇ー


手で口元を隠して笑いを堪えていると
結子が顔を近付けてきた。

唇にはポテトの付け合わせの
ケチャップが僅かに付いている。


「そんなに笑うかなー?」


少し唇を尖らせて不満そうに
尋ねてくる結子を可愛く思った。

スッと結子の後頭部へ手を添えて
頭を引き寄せると
近付いた唇と唇が触れ合う。

そして舌をペロッと動かし
ケチャップを舐め取って唇を離す。

結子はボーッとヒロを見つめたまま。


「仕返しだよ」


ヒロがニヤリと笑うと
結子は視線を逸らして何か考える。

すぐに視線を戻すけど表情は固いまま。


「何の?」
「教えない」
「何で!?」
「ユイさんが覚えてないから」
「え…」
「さっ食べよっと。ユイさんも早く食べて」


ヒロがトーストをかじると
結子はコーヒーを啜った。


「うぅー気になる…教えてよー私何したの?」
「んー…教えるには条件があるかな」
「条件?」
「ユイさんが俺と付き合ってくれるなら
教えてもいいけど…」
「えー…」
「どうする?」
「じゃー…いいや。諦める」
「ええっ?!」


結子のアッサリとした言葉に
ヒロは驚きと焦りを隠せない。


「何で?知りたいんじゃないの?」
「気になるけど、付き合うのが条件なら
諦めるしかないもん」
「俺の事嫌いなの?」
「嫌いとかそういう事じゃなくて…
誰かと付き合うってのが無理なだけ」
「付き合うのが無理?どういう事?」
「んー…」


結子はしばらく黙り込んだ。

ヒロはいつの間にか正座をして
結子の言葉を待っていた。


「ここまで話したから話すけど…
今回こうやってヒロくんと会ったけど
元々は友達が勝手に申し込んでね
結構仕方ない感じで来たの。
だから出会いを求めてる訳じゃないし
彼氏も特に欲しくない。
ただ私が恋愛をしばらくしてないから
疑似恋愛みたいな感じで誰かとデートして
少しでも恋愛に、現実の男性に
興味を持てたらいいなっていうレベルで。
だから条件だとしても
簡単に付き合うとか私には無理で……」


結子は自分で言ってる事が可笑しい事だと
気付いているのかどんどん俯いていった。


「つまり、ユイさんは恋愛に消極的で
今は彼氏とか作る気はないけど
デートする位なら大丈夫って事?」
「そう、だね」


結子がヒロを見つめて頷く。

ヒロは少し考えて心を決めて笑った。

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