この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恋愛無双ーレンアイムソウー
第5章 12月中旬


撮影日から一週間以上経っていた。


ーーー倉田さん、わざわざ
メイキング風にしてくれたんだ…


世に出る事はない
たった一つの映像だけど
思い出として残るのは嬉しい。

忙しい中で作業してくれたであろう
倉田やアシスタントの姿を思い浮かべて
ひっそりと感謝する。


「結子よく似合ってるね~
特にドレスが良い感じぃ~!」

「そうねぇ。元々の素材は良いんだから
いつもこうしとけばいいのにねぇ」

「素材が良いのは母さんと俺のおかげだな」


ーーー誉められるのって慣れないな。


そう思いながら結子は
冷蔵庫からパック牛乳を取り出し
そのままラッパ飲みをする。

父親は牛乳嫌いだから
パックで購入しても結子専用。

腰に手をあてて少し仰け反り
銭湯での湯上がりスタイルだ。


「ぷは~」


視線を感じて振り返ると
三人は同時に溜め息を吐いた。


「何?」


結子がぶっきらぼうに尋ねると
父親が目頭を押さえた。


「ううっ……」

「パパりん、泣かないでっ!」

「あ~あ、泣いちゃった~」

「だから何なのよ?」


小さな劇団のヘタクソで
安っぽい演技を見せられているようで
寝起きの結子はイライラモード。


ーーー言いたい事は分かる。
どうせ“何でこんな娘に…“的な事を
言いたいんでしょうが。


「いつから女子力がなくなったのか…」


父親が嘆く。


ーーーほらやっぱり。


「パパりん、大丈夫よ!
ゆいこりんは今はちょっとアレなだけで
アレはすぐアレになるから!」


蘭がなだめる。


ーーーアレアレ言い過ぎて
よく分かんねーよ。


「でもさ~女子力はあってもなくても
実際は関係ない気がするな~。
一番重要なのはやっぱ性格だよ~」


恵が意見する。


ーーーお前が言うか。
一番性格が悪いお前が言うのか。


性格が一番と言うのには一理あると思う。

だが性格だけ良くて上手くいくほど
世の中甘くないのが常だ。

おそらく大抵の男性は
一に顔、二に性格で
女性を選ぶだろうから。


ーーーで、三に家庭的なんだろうよ。
けっ、気取ってやんのっ。


世の男性に悪態を吐きつつ
三人へ視線を向けると
再びDiscを見ていた。

急に静かになるはずだ。

ダイニングテーブルの椅子に座り
携帯を触るとメールが届いていた。

/87ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ