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インスタントコーヒー
第11章 そして

「先生、私、先生に話したいこといっぱいあるんです。」

胸がいっぱいで
それ以上言葉が出てこない。

「今晩、どっか行こうか」

先生は嬉しそうに言ってくれた。

本当に変わらない。
私が大好きな先生のまま。

その日の夜、ちょっとオシャレなバーに
先生と2人で向かう。

2人、というのは久しぶりすぎて
変な感じがする。

「こうして2人で飲めるとはなー」

コーヒーカップもよく似合うけど
暗いバーでワイングラスを傾ける姿も
よく似合っている。

「私、高校教師を目指すことにしたんです。
先生に憧れて。」

言いたかったことの一つ目。

「ははは、嬉しいこと言うね。
ありがと。」

先生は照れくさそうに下を向き、
はにかんだ。
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