この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
インスタントコーヒー
第11章 そして
「先生、私、先生に話したいこといっぱいあるんです。」
胸がいっぱいで
それ以上言葉が出てこない。
「今晩、どっか行こうか」
先生は嬉しそうに言ってくれた。
本当に変わらない。
私が大好きな先生のまま。
その日の夜、ちょっとオシャレなバーに
先生と2人で向かう。
2人、というのは久しぶりすぎて
変な感じがする。
「こうして2人で飲めるとはなー」
コーヒーカップもよく似合うけど
暗いバーでワイングラスを傾ける姿も
よく似合っている。
「私、高校教師を目指すことにしたんです。
先生に憧れて。」
言いたかったことの一つ目。
「ははは、嬉しいこと言うね。
ありがと。」
先生は照れくさそうに下を向き、
はにかんだ。