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インスタントコーヒー
第11章 そして
「母とも、いい関係でやれてます。
時間はかかったんですけど、母も立ち直って
明日も2人で飲みに行くんです。
先生のおかげです。」
言いたかったことの2つ目。
先生はそうか、そうかと
頷いた。
私はカクテルグラスを置く。
穏やかでおしゃれなBGMにあわせ
ゆっくりと息を吸って、吐く。
一番言いたかったことを言う。
今なら言える。
弱くて、先生に支えてもらってた私とは
もう違う。
「先生、私…」
吸い込まれるような先生の瞳を
しっかり見つめる。
「先生のこと、高校生のあの時から
ずっとずっと好きでした。」