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インスタントコーヒー
第3章 再び
「そっかあ、それじゃあ仕方ないね。弟くん、早く良くなるといいね」
「うん、ほんとにごめんね、続きはまた今度にしよ」
こうなっては仕方ない。
わたしは大人しくユイの家を出た。
夜だと言うのに蒸し暑い。
クーラーの効いた部屋に恋しさを感じながら自分の家へと急ぐ。
ユイの家を出て左にまっすぐ1分、街灯のない細い道を抜ければうちは目の前だ。
家の鍵を回すと、なぜかあいている。
もう、お母さんたら不用心なんだから…
玄関のドアを開けると、家のなかは真っ暗だった。
「あれ、お母さん…?」