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インスタントコーヒー
第3章 再び

「お母さん、いないのー?」

私は自分の部屋がある2階へとりあえず行く。
するとかすかに物音がすることに気づいた。

寝室の方からだ。

スッと背筋が凍る。

あの時と同じだ。
あの時と…

お母さんに限って、そんなこと…


お母さんには最近お付き合いしてる人がいる。
修二さんというお母さんの2つ上の落ち着いた雰囲気のある人だ。
私に対してもすごく優しくしてくれるし、何よりお母さんのことを本当に大切にしているようだった。
一時はかなり荒れていたが、お母さんは立ち直ったのだ、もう恋ができるようになったのだ、と私は素直に一安心していた。

お母さんが本当に愛している人なら、もしお父さんとなっても私はその人を受け入れるつもりであった。


修二さんが来ているんだ、きっとそうだ…

悪いと思いながらも寝室のドアをそっと開いた。
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