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インスタントコーヒー
第3章 再び
「お前、ブラックコーヒー、ほんとは苦手だろ?」
先生はちょっとはにかんで言った。
「めっちゃ不味そうな顔してる」
私はブラックコーヒーのよく似合う先生の横顔を吸い込まれるように見ていた。
「どうした?」
先生が今度は不思議そうな顔をする。
私は衝動的に先生の胸に飛び込んでいた。
先生の匂いがする。
ちょっと甘い、中性的な香り。
なんでこんなことしてるんだろう、私。
わからない。
なんだか頭も心臓も、自分の全部が熱くなる。
先生はちょっととまどったが、私のことを強く抱きしめてくれた。
見上げると先生の顔がすぐそばにある。
また先生の顔を食い入るように見つめると
先生は唇を私の唇に重ねた。