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インスタントコーヒー
第5章 その後
話題を逸らすと、ユイは間をあけて
「うん、弟も治ったしまたうちにおいでよ」
と返してくれた。
あれ以来先生の家には何度か行った。
お母さんは生気を失ったようにしていて、かける言葉がない状態だ。
私はお母さんを否定することも慰めることもできないで、ただこんなに暑いのに変に冷たい家から先生の温かさに逃げていた。
迷惑かな、とも思った。
私は家の事情も結局先生に話していなかった。
だけど、私が先生を求めると先生は嫌な顔もせず、いつも優しく私を抱いてくれるから完全に甘えていた。