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第9章 甘やかな時間　

「早く帰りたいので　会社に仕事の確認もしたいし今日は無理です」近藤さんが頷き　私達は会社に
「お疲れ様でした」私は二人に　経理に戻る
「すいませんでした　今終わりました」八木沢さんに報告　「了解　早速だけどこれお願い」私はデスクに

六時過ぎ「榊さん終りそう？」八木沢さんが
「はい　終わりました」私の言葉に「了解　早いし正確　君を海外事業部になんか渡さないよ　君が望むなら仕方ないけど」笑って首を振る
「せっかく会計士の資格も取れたし　他の資格も私は計算が好きなんです　だから無いです」そっかって安心したような顔　「とりあえず今日は帰って良いよ」良かった　「お疲れ様でした　海外事業部の件ありがとうございました」八木沢さんが「とりあえずフェアが終わるまでだね」二人で顔を見合わせて小さくため息　で笑ってしまう　さぁゆう君のお迎え
帰り支度をして　冷蔵庫に「あの榊さん」？はい
新人君が「この前はすいませんでした　図々しいお願いなんですがまたケーキとかわけて頂けませんか？美味しくて忘れられなくて」恥ずかしそうに「お代はしっかり払います」可愛い　「気紛れに作るからいつ何を作るかわからないの　ちなみに今日はシブースト　おすそわけね」箱から一個だし渡す
「美味しく食べてくれるだけで十分　お疲れ様でした」大事そうに持って「宮　政司です　僕今年配属されました　ありがとうございます」なんか新鮮
「また作る時は宮くんのも作るね」ニコニコして何度も頷くと「何でもします」なんて面白すぎる
私は笑いを堪えて　その場を離れる

カフェに　　昼過ぎににラインしたけど
「美優ちゃん」渚さんだ　こっちに歩いて来てくれる「仕事終わった？」箱を渡して「今日はごめんなさい　明日からもお昼無理そうで　また来ますね」残念そうに「仕事忙しいんだ　食べてく？」首を振り「また来ますね」言って別れる

自転車で病院に来たけど　保育所は？
裏かな？「みゆ？待ってて」るいの声

自転車は自転車置き場に　るいを待つ
「お疲れ様　みゆこっち」小児病棟の横に可愛らしい建物　中に入るとオモチャの国みたい　
何人かの小さな子供達と保育士さん
「ゆう君のお迎え」るいが言うと年配で優しそうな保育士さんが「あら珍しい　草壁先生　今連れて来ますね」奥に「可愛いですね　建物全部」るいが「だろ　僕がデザインしたんだ　みゆに誉めてもらうと嬉しい」