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好きと愛してるの間
第9章 甘やかな時間 
後で聞いたら少しずれてたら半身不随か命の保証もなかったって 私が目を覚まさない間双子がずっと側にいて離れなかったって 其処から家族に小さな溝ができたって目が覚めた時はなにも知らなかった
お手伝いさんがお世話するようになって 私に自由が出来て始めて全てを理解出来た だけどもうどうしようもなくて 私が大丈夫だって言っても皆私を大事にしてくれて 戸惑いばかり 全てを取り上げられたみたいに手持ちぶさたな毎日 和菓子を覚えたのその頃です」るいが背中からぎゅって
「のぼせちゃうね 拭いてあげる」
着替えてベッドに
「話してくれてありがとう 何でも言い合える家族になろうね みゆの心ごと欲しい 苦しさも悩みも一番に相談してみゆが安心して笑える場所がこの腕の中であれば良い」ぎゅってしがみついて「ありがとう るい」ゆっくりゆっくり頭を撫でる優しい温かさ
いつの間にか眠ってしまった

*No matter how much time goes by,l love you.*

何処か人との距離感を保とうとする臆病なみゆの原型は家族にあったんだと判った
背中の傷確かに位置的には危なかったと思う だからって全部を取り上げればみゆはきっと自分を責めただろう そんな事もわからないなんて

みゆに和菓子を教えた人はきっと手先が器用な彼女の繊細な心を汲み取って落ち込み戸惑い壊れる寸前の想いごと救ったんだろう 会ってみたい みゆが兄と慕う人に 
みゆの作る和菓子は売り物としても遜色無い 和菓子を小さな頃から食べてるはるかが絶賛してたし 壊れ物みたいに繊細な形に凛とした甘さと味のバランス 洋菓子やご飯もプロ級だが和菓子は職人そのもの

花火楽しかったな みゆを抱けなかった時間 ネットとかで気を紛らわしたりしたけど 実際の彼女には敵わない 際限無く欲しくて 狂うほどの快感
何度も何度も気を失ってもダメって言われても聞けなかった 声が掠れ喘ぐ吐息に獣みたいに容赦なく貪り噛みついた 今小さく身体を丸めて眠る彼女にさえ欲情する
みゆの視線の先に嫉妬して 子供みたいな独占欲にがんじがらめになる 一喜一憂して自分自身に呆れてしまうのにみゆの笑顔を見ると霧が晴れたように嬉しくて こんな感覚始めて
抱き締めて温かな小さな身体を優しく 此処が僕の帰る場所 



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