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第10章 それぞれの思惑　想い　念い

晩御飯変更　和食にしよう　
太刀魚の煮つけ　鮭はじっくり低温で火を入れて表面を炙る　マコモダケはきんびらと天ぷら　かき揚げもお味噌汁にもマコモダケを入れて　

厨房を覗きこんでるゆきとさん　きんびらをあじみ
「旨い！ビール欲しくなるな　明日休みやねん」に奥からるいが出てきて
「飲み過ぎんなよ　くま１杯だけなら付き合ってやれ」に嬉しそうにじゃあ梅酒が良いって
ゆうくんが歩いて来て下から手を伸ばしてる　お昼のお弁当くまさんと外で食べたみたい　たくさん食べてしっかり寝て　動くからまわりの子供より少し大きい
ゆきとさんと兄弟みたいにじゃれてる姿に癒される

「さぁ運んで下さい　出来ましたよ」賑やかな食卓　ゆうくんはくまさんの隣　鮭の一口コロッケにかぶりついてる

「旨いな　初めて食べたけど最高やな　太刀魚も細くて食べるとこ無さそうやのに煮つけヤバイ」なんだか大雑把な食レポに笑うしかない

厨房で明日の朝御飯の用意　鮭はオイルと香草で浸けて中華サラダにマコモダケのオイスターソース炒め　チマキの準備に蒸し鶏と素揚げしたスライスカボチャの香味ソースの下拵え

「なんや甘い良い香りやな　みゆちゃん何」少しだけ赤い顔のゆきとさんが厨房に
「明日のデザートですよ　シベリアって言うお菓子知ってますか？」になんやそれってはてな顔
「真ん中にあんこが入った羊羮カステラなんですが餡を中華ぽくアレンジしました」にくまさんが拍手しながら大好きなんだってもう蕩けた顔
「明日のお楽しみ　今日は梨を剥きました　ゆうくんはリンゴと梨少しね」ゆきとさんが何でや？って　お酒を飲むと子供みたい　何で何でと聞くから双子の弟を思い出す
「梨は体を冷ます効果もありゆうくんのはよく洗って皮ごと荒くすりおろししてます　皮と身の間に栄養があり大人は明日の香味ソースに梨の皮入ってますよ
消化促進作用もあるしカリウムを多く含んでるので「カリウム？」えっとミネラル栄養素の一つで健康を維持するのに必要なものなんですよ　だけど適切な量があるし何でも食べ過ぎは善くないんです　ゆうくんは体が小さいしこれから寝るから体を冷やさないように少しだけ大人は旬を味わう為　皮は固いですから　明日の料理に栄養をまわして美味しく頂きましょう　ゆきとさんごちそうさまでした」に考えてる顔

「料理は化学やな」ボソッと言うから笑いが止まらない