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第10章 それぞれの思惑　想い　念い

なんだか良かったじゃない
「すいませんかってに」私が頭を下げると　宮坂さんが笑いながら　構わないって
「みゆを選んだんだ　しかしぶれないし迷わない音はまるで高級な酒みたいだな　身体に溶けて酔わされそうだ」ピアノに凭れ私を見つめる　

のけ反る私に黒さんが笑う　
「ピアノにもみゆちゃんにも嫌われたな」笑う黒さんに拗ねる宮坂さん
「で今度は？」ん？何が　楽譜を指さしながら　次は何やるの？って
「う～んたぶん曲を２曲歌う感じですかね」に黒さんが　みゆちゃん何物？って　会社員ですに宮坂さんが大爆笑
「みゆは大真面目だからな　当たり前にこなすから腹もたたないだろ黒　嫉妬しても時間の無駄だ　化物だからはじめから全部が特別」努力もするから太刀打ち出来ないぞ黒目標は遥か先だなって　真剣に頷く黒さん　
「化物なんかじゃないです」に嫌みだなって宮坂さんが笑う　はぁもう化物でもモンスターでもいいや
「なぁ歌ってよ　歌詞あんだろ」観客だと思うか

二人がソファーに座る　深呼吸　よし！
歌い出すと夢中に集中すると何も気にならない
「ありがとうございました」頭を下げる私に大きな拍手　黒さんがずっとヤバイって子供みたい　

ゆっくり日が沈む　　　晩御飯！帰らなきゃ
甘味はどら焼　ブロッコリーのきんぴらも作りたいから　買い物して急がなきゃ
「ありがとうございました　帰らなきゃ」に宮坂さんがシンデレラかよって　訳がわからない
楽譜を抱きしめて皆で駐車場に
「お姫さま明日何時から？」わかりませんって答えると黒さんがポカーン宮坂さんがお腹を抱えて笑い出す　やっぱモンスターだわなんて　迎えに来てくれる時間はわかってるしバンドがメインだから私は間違わない様に弾くだけ　安易かな？

「みゆじゃあな」車に乗り込む私に全部が欲しくなった　絶対捕まえてやるって　私は獲物？
「今日はありがとうございました　丁重にお断りします」黒さんが笑う　さぁ晩御飯

買い物して厨房に
「みゆさん」サク君が手洗いしたよって　ぎゅってしてお帰りって言うと嬉しそうに笑う
「ゆっくり皆でお風呂に　その後でご飯ね」にはいって　くまさんがゆっくり入って来た
「ゆうくんは後で入ろうね」背中におんぶ

クツクツ一人鍋に鍋焼うどん　揚げ出し　ブロッコリーのきんぴらに唐揚げ　お魚を捌いてお刺身に
「良い匂い　お腹すいたねサク」二人が