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たとえそこに、愛がなくとも
第1章 悪戯な再会



お互いの身体を洗い終えると、タオルで拭き合い、今度こそベッドへ身を投げる。

「ななみ……」

客は私に覆いかぶさると、唇を塞ぎ、舌を絡ませ、その唇を私の首筋、肩、鎖骨へと移し、胸を揉み上げながら先端をペロリと舐める。

「んっ……あぁっ」

「気持ちいい?」

「きも、ちい……はぅっ……」

気持ちよくなんてない。気持ち悪い。吐きそう。

それでも大袈裟なくらいに気持ち良さそうに声を漏らす。お店のマニュアル通りに。


私が気持ち良さそうにすることで客は満足げな笑みを浮かべる。そして胸を揉み上げる手は、私の下部へと移る。

割れ目に指を当て、下からそっとなぞり上げ、何度か上下させるうちに私のそこは湿り気を帯びた。

「こんなに濡らして……そんなに気持ちいいの?」

「や……だめ……もっと、して?」

「こう?」

「ああぁっ」

客は指を中へと入れ、私の膣内を激しくかき回す。


「ねえ、挿れていい?」

客は指を抜くと、今度は大きく膨れ上がったその先端を私の割れ目にグッと押し当てた。

「あっ……だめ……、ななみが、お口で気持ちよくしてあげるから」

ヘルスでは、本番行為、つまりセックスは禁止されている。それは最初に受け付けで注意されることで、客も必ず知っている。それでも客は挿れたがる。

なんとかうまいこと言いくるめて、今度は私が客の上に乗らなければならないのだ。


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