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たとえそこに、愛がなくとも
第2章 ふしだらな身体

「確かに女には好かれる方だな。言い寄ってくる女は多い。街を歩くだけでも声をかけられる」
「ですよね」
自分でいうのはどうかと思うとか、そんなレベルじゃない。嫌味も感じない。だって説得力がありすぎる。
「けど俺は彼女とか妻とか、そういうのは向いてないんだ。
俺はひとりで過ごす方が気が楽だ、ひとりの時間が多くほしい」
「そういう人もいますよね。
私もひとりの時間は好きです。買い物とか、食事とか、普通にひとりで行ったりします」
「へえ…まだ18歳だろう?
冷めすぎだ、まだお前には早い」
彼は乱暴に私の頭を撫でた。すっかり子供扱いされてる。
「けど人間だから性欲くらいはある、セフレならほしいと思った」
「なるほど…」
「でも割り切った関係が作れなかったんだ。
最初は身体だけの関係でも向こうが勝手に惚れるんだ、割り切ってくれなかった。
だからこうして金を払って遊ぶことにした」
今までにそんな客がいただろうか。
彼は本当に変わった人だ。変な客だ。

