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たとえそこに、愛がなくとも
第2章 ふしだらな身体


それから交代で私もシャワーを浴び、少しだけ休憩してホテルを出た。

同じタクシーに乗り、私の家へと向かう。家まで送ってくれるらしい。


「あの、送ってくださってありがとうございます」

「これくらい当然だ、礼を言う必要はない」

口止め料を身体で払わせるとはいえ、こういうところは紳士的なんだ。私は彼に感心していた。

なのに……

彼は、私の隙をついて、ふと太ももへと手を伸ばした。

「類さん……?」

そのままスカートを少しだけめくり、下着の見えないきわどいラインで指を遊ばせる。

「あ、あの、何してるんですか……?」

「別に何も」

別に何もって、立派な性的行為ではないか。車内で、しかもタクシーの運転手もいるのに、何てことを……。

「どうした?これだけじゃ物足りないか?」

彼は耳元でそう囁いたかと思うと首筋に唇を這わせる。思わず声を上げてしまいそうになって、私は手で口を抑えた。

「これなら満足か?」

すると彼は、太ももからショーツの上へと指を移動させ、割れ目にそってゆっくりとなぞり上げる。

「る、類さん!!」

小さな声で彼に抗議するけれど、彼はその手を止めず、上下に動かしたり、時々円を描くようになぞったり。

けれど、決して声を上げてはいけない状況。無意識のうちに興奮を覚えてしまう。



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