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たとえそこに、愛がなくとも
第2章 ふしだらな身体

「あ、あの……本当に私があの店で働いていたこと、黙っていてくれるんですか……?」
「俺はそこまで性格悪くない。ちゃんと約束は守る」
「ありがとうございます」
「まあ、また遊びたくなったら、お前を脅すかもしれないけどな」
「え……?」
彼は、ポケットからスマホを取り出した。指先で操作して、何か探しているようだ。
嫌な予感しかしない……。
「この写真、覚えているだろう?」
彼は私にスマホの写真を見せた。
その写真を見た瞬間、私の背筋は凍りつく。
「それ……なんで……」
彼が見せたのは、私がお店で働いていた時の私のパネル写真だった。
宣伝のためにネットに上げられていたのだが、今は完全に消去されたはず。
セクシーなランジェリーを着て胸の谷間を見せ、下の方には”ななみ”という文字が書かれている。
もちろん顔は今と変わっていない。これが私であることは一目瞭然だ。
そしてこの写真を見れば、私が風俗嬢だったことがすぐにわかる。

