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ケン兄とボク。
第1章 ケン兄とボク。
「どうした? ゆうた?」
「あ、ごめんケン兄。こっちの話。久しぶりだね、二人とも」
「ほんとだよ! ゆう君会いたかったよー。相変わらず可愛いね!」
む。ルイ姉ひどい。ボク男なのに!
「可愛くない! 格好いいって言ってよルイ姉。ボク男なんだよ?」
ごめんごめん、そう言ってルイ姉はさっさとお母さん達の方に行ってしまった。むー。
「あはは。仕方ないって! ゆうた、お前可愛いもん」
「ケン兄まで!」
「にひひ」
ルイ姉はともかく、ケン兄は時々意地悪だ。いつもルイ姉に言い負かされてるから、ボクをからかうのが楽しいんだと思う。それに付き合ってあげるボクもボクだとは思うんだけどね。
「ケン兄のバカ」
「ごめんって。それより早く遊ぼうぜ」
……だから頭撫でないでよ! なんで撫でるのさ!
†
夜ご飯が終わって、大人達はお酒を飲みながら談笑している。こうなると、大人は長いんだ。おばあちゃんは得意の三味線をちゃんちゃんと弾きながらみんなの話をニコニコと聴いている。
ボク達子どもはさっさとお風呂に入って、テレビゲームを遊び尽くすんだ。ケン兄とレースゲーム──赤い帽子のヒゲのおじさんや、緑の恐竜が車やバイクで走るんだ。面白いんだよね──をしたり、シューティングゲームを協力プレイしたり、格闘ゲーム──はめ技が難しいんだよね。ボクはいつもぴょんぴょん跳んじゃうんだけど──で対戦したり、ゲーム三昧だ。
ルイ姉? ルイ姉はなんかボク達がゲームしてるのを見て一人でニヤニヤしたり、スマホの画面見てニヤニヤしたりしてて、良く分かんない。
たとえば、
「ほらゆうた、こっち来いって!」
「あっダメだってケン兄! 先行かないでよ。ボクまだアイテム取ってないのに」
っていう普通の会話なのに、ルイ姉は、
「一緒にいきたいんだよね? うんうん。ゆう君本当に可愛い。天使」
とか呟いてニヤニヤしてスマホでなんか書いてる。
アイテムさえちゃんと取れてれば一緒というかむしろ先に行くのに、一緒に行きたいとか可愛いとかワケ分かんない。
「あ、ごめんケン兄。こっちの話。久しぶりだね、二人とも」
「ほんとだよ! ゆう君会いたかったよー。相変わらず可愛いね!」
む。ルイ姉ひどい。ボク男なのに!
「可愛くない! 格好いいって言ってよルイ姉。ボク男なんだよ?」
ごめんごめん、そう言ってルイ姉はさっさとお母さん達の方に行ってしまった。むー。
「あはは。仕方ないって! ゆうた、お前可愛いもん」
「ケン兄まで!」
「にひひ」
ルイ姉はともかく、ケン兄は時々意地悪だ。いつもルイ姉に言い負かされてるから、ボクをからかうのが楽しいんだと思う。それに付き合ってあげるボクもボクだとは思うんだけどね。
「ケン兄のバカ」
「ごめんって。それより早く遊ぼうぜ」
……だから頭撫でないでよ! なんで撫でるのさ!
†
夜ご飯が終わって、大人達はお酒を飲みながら談笑している。こうなると、大人は長いんだ。おばあちゃんは得意の三味線をちゃんちゃんと弾きながらみんなの話をニコニコと聴いている。
ボク達子どもはさっさとお風呂に入って、テレビゲームを遊び尽くすんだ。ケン兄とレースゲーム──赤い帽子のヒゲのおじさんや、緑の恐竜が車やバイクで走るんだ。面白いんだよね──をしたり、シューティングゲームを協力プレイしたり、格闘ゲーム──はめ技が難しいんだよね。ボクはいつもぴょんぴょん跳んじゃうんだけど──で対戦したり、ゲーム三昧だ。
ルイ姉? ルイ姉はなんかボク達がゲームしてるのを見て一人でニヤニヤしたり、スマホの画面見てニヤニヤしたりしてて、良く分かんない。
たとえば、
「ほらゆうた、こっち来いって!」
「あっダメだってケン兄! 先行かないでよ。ボクまだアイテム取ってないのに」
っていう普通の会話なのに、ルイ姉は、
「一緒にいきたいんだよね? うんうん。ゆう君本当に可愛い。天使」
とか呟いてニヤニヤしてスマホでなんか書いてる。
アイテムさえちゃんと取れてれば一緒というかむしろ先に行くのに、一緒に行きたいとか可愛いとかワケ分かんない。