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ケン兄とボク。
第1章 ケン兄とボク。
「えっと、ケン兄」
「ん?」
「…………お願い」

 精一杯、真っ赤な顔でなんとかそれだけ、ボソッとボクは言った。

「……りょーかい」
「……ん」

 また、ケン兄がキスをしてきた。さっきみたいな乱暴なキスじゃなくて、本当に恋人同士がしそうな柔らかいキスだった。
 強張っていたボクの体も、それに合わせて緩んでいった。

 口が離れると、ケン兄とボクの唇の間にほんの少し糸が引いて、ぷつんと切れた。
 ぼーっとした頭でそれを見ていると、ケン兄が耳元に顔を寄せて、囁いてくる。

「ゆうた。直接触るから、ズボンとパンツ脱いで」
「うん……」

 言われるがまま、ボクはズボンとパンツを脱いだ。

「あ、ゆうた、お前キスで感じたんだ? 可愛いチンチンが勃ってる」
「たってる、ってなに」
「硬くなってる、って事。平均より少し小さめかな?」

 む。小さいって、なんか嫌な響きなんだけど。
 じろりと睨むとケン兄は頭を撫でてきた。

「あぁ、良いんだ良いんだ。ゆうたのチンチンが小さめで可愛いのは俺にとっても凄く嬉しいし、皮がまだ剥けてないのも凄く良い。最高だよ」
「そ、そう。そんなに可愛い可愛いって連呼しないでよ」

 何か分かんないけどスッゴい恥ずかしい。まぁ、ケン兄が喜んでくれてるなら良いやって、…ん!

 瞬間、今までの比じゃないくらいの刺激がボクの体を駆け巡った。
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