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スーパーヒーロー
第2章 アンリ

「あ、今更だけどー、俺はアンリだ。アンリ・ケイント。よろしく」

「あっ・・・よ、よろしく!えっと、僕はジョシュア・レイガン」

「知ってる。今日先生にすごくいじられてたもんなー」

「っ、や、やっぱり、見てた・・・よね」

ああ、あんなかっこ悪いとこ見られてたなんて。
やっぱり恥ずかしいよ。

「いいんだよ、あんくらい。先生も大げさすぎだろ」

「・・・」

「俺も一応いろいろやらかす派の人間だから、あんくらいで気にすることはねーよ」

ポンっ

そう言って、彼は僕の頭に軽く手をのせた。
一気に顔の隅々にまで熱が走ったのが自分でも分かった。熱い。
僕は思わず歩いていた足を止めてしまう。

「・・・」

「どうした?・・・顔が赤いけど、大丈夫かよ」

心配したのか顔を覗くアンリ。
顔が近い!!!!

「い、いやっ・・・だ、大丈夫・・・。ちょっと、熱が出てきちゃっただけみたいだから・・・。大丈夫・・・」

僕は精一杯彼に、自分でもその熱で真っ赤になっている顔を見せないように少し距離をとる。こんなこと初めてで、どうすればいいのか全く分からない。
でも、恥ずかしいことだけは確かだ。

「それは心配だなー・・・」

「・・・だ、大丈夫だよ」

「んーーーー・・・・・」

彼は、何かを考えているようだ。
しかもちらほら僕の様子をうかがってきているみたいだ。

「よし、俺んちに寄らないか?」

「えっ・・・?」

僕の頭は彼のそんな一言で完全にショートした。
赤面していた顔も、一周して青ざめていたかもしれない。
そのくらい驚いたのだ。

「転校初日にできたせっかくの友達がこんなになってるのに、ほっとけるわけないだろ」

「ともっ?・・・えっ・・・だ、大丈夫だよっ・・・」

「大丈夫って・・・それって友達のこと?それとも俺の家に来ること??」

「いやっ、違くてっ!その・・・ともだち・・・えっと・・・」

言葉が思うように出てこない!!!
これが完全なるパニック状態というやつだ。

「えとっ、あのっ、・・・」

「らちがあかないな。よし、来るんだ」

ガシッ

彼は僕の腕を掴む。
パニックに陥っているとはいえ、アンリの家に行くなんて・・・。
だって僕らさっき会ったばかりだよ?!
さっき自己紹介したばかりだよ?!

でも・・・もっと彼と一緒にいたい。






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