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初めての温泉旅行
第10章 布団の中で
しばらくは寝かせておこうと、るみに布団をかける。
たろうは、るみの寝顔にそっとキスをした。
暫くは寝顔を見ていたのではあるが、
流石に疲れていたのだろう、知らないうちに眠りについていた。


くちゅ・・・くちゅ・・・ちゅぱ
気持ちよさと、音で目が覚める。
「たろうさん、おはよ。」
「おはよう・・・ってまだ暗いよ。」

時計を見ると、ふつうならまだ寝ている時間。
日も昇る前だ。

「だって・・・一晩中って言ったのに・・・寝ちゃったし。」
「まぁね。」
「それに、たろうさんをこうして起こしてみたかったの。」
にっこりと笑うるみに、たろうも笑う。

「るみさんにおしゃぶりで起こされるの、夢だった。」
「でしょ?」
「うん。」
「朝から、たろうさんの。美味しい。」
「いっぱい味わってね。」

一泊旅行など次いつできるか解らない。
いや、そもそも次逢えるのかどうかも定かではない。
だから、これで終わりでも良いように。
2人は愛し合う。
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