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金木犀と悪魔な執事
第10章 近づく距離、遠くなっていく距離



『月、しょっぱい』


七織はそう言うと少し笑いながら

私が泣き止むまで続けてくれた



月が落ち着いたのを確認すると、

七織は立ち上がる



『月、店員さんに頼んであるから

今から着替えてね』



そう言うと七織さんと入れ替わるように

女の店員さんが入ってきて、

着替えを手伝ってもらった



店員さんが手に持ってきた服は

桜色のふわっとした

薄い長袖ワンピースに

白いリボンがついた高さがないパンプス



「可愛い……」




思わず呟くと店員さんが笑顔で答える




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