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第6章 〜優人〜

『ウォーキング練習をやらせようと

わざと背中を押した時、

月の髪から月以外の…





……俺がよく知る人の匂いがした』


優人は、月の顔が見えるように

ほんの少し腕の力を緩めて月を距離を離した



『月はお昼頃からぼーっとしてたり、

挙動不審になってたり…』


ゆっくり優人と月の視線が合う

その目は怒りと悲しみが混じっていた


『……怜と何してたの？』


優人は低い声で月に問う

月の心臓はドクン…と脈打つ