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快楽漬けにされた私
第3章 初めての媚薬※
カズの家は真麻の住んでいる家ほど広くはないしかなり古いが、リビングの窓からは庭が見え、男の一人暮らしにしては豪華に思えた。

「カズ、すごいね。一人で一軒家に住むなんて。」

真麻の言葉に、カズが笑う。

「同じ値段ならマンションのほうがもっときれいな部屋に住めるんだけどね。でも、ご近所トラブルとかいやじゃん?それに、そーゆーことするとうるさいじゃん!」

真麻は「そーゆーこと」がわからず、首をかしげた。カズはそれに気づき、真麻の頭を撫でた。

「ほら、俺たちが今からするようなこと!」

真麻は真っ赤になる。カズは明るく、何事もないように接しているが、真麻にとってはそんな軽いことではない。

「ま、緊張しないでよ」

カズが真麻をソファーに促す。真麻はこくりとうなずき、ソファーに座る。

「甘いの飲める?ミルクティーと緑茶ならどっちがいい?」

カズは喋りながら部屋の出口へと向かう。おそらく玄関近くのキッチンに行くのだろう。

「じゃあ、ミルクティーお願いします……」

カズは真麻の答えを確認し、「オッケー」と言うと部屋を出て行った。

一人になった部屋の中で真麻は目のやり場に困り、うつむいた。その時に初めて膝の上に置いた手が震えていることに気が付いた。自分が緊張していることを意識すると、さらに緊張してくる。

「お待たせ!」

カズが部屋に戻ってくる。テーブルにグラスを二つ置き、真麻の隣へ座る。

「俺、久しぶりにミルクティー飲むわ。女の子が何飲むか思い浮かばなかったから、テキトーに買ってきた」

カズがグラスの一つを手に取り、真麻へ渡す。そしてもう片方のグラスを手に取ると、真麻のグラスにカチンとぶつけた。ガラス同士がぶつかり合う、乾いた音が部屋に響く。

「乾杯!飲んで緊張をほぐしてよ」

カズの言葉に、真麻はグラスに口をつけた。一口飲み、甘いながらにも少し違和感を感じる。しかし出された飲み物を飲まないわけにはいかないため、グラスの半分まで一気に飲む。

「真麻、どうせ汗かくし飲み切っちゃえば?おかわり持ってくるよ」

カズの言葉に、真麻は最後まで飲み切る。

「おかわりは緑茶でもいいかな。今、ダイエット中だから……」

真麻の言葉に、カズはまたキッチンへと消えていく。
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