この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
あいの向こう側
第21章 ぬれたま
バシャバシャ。

どしゃ降りの中を駆ける。

『あー、もうっ』
制服ズボンの裾が濡れる。


バス停に駆け込むと、
俺は傘を畳んだ。




バス停の待合はガランとしている。


早朝5時40分。



『あ~シャツもずぶ濡れ………
ふぁ~あ』
グレーの制服シャツは濡れるとダサくなる。
雑巾みてー。


俺は欠伸をした。




志望校に受かったはいいけれど、
通学にバスで1時間半かかる。
片道、だ。



この始発1本目を逃すと30分後になってしまう。


スマホを取り出した。

母からLINEメッセージが入っている。
〔冷凍庫にチャーハンあるから温めてね〕


今から朝食の準備でもするんだろう。
看護師の母は何かとせっかちだ。



『ズレてるし』
もうバス停にいるのにな。



しかも朝からチャーハンはキツイ。


空を見上げた。
どんより曇った空から大量の雫。

バスが来た。


素早く乗る。

『おはよーさん』

『はよーございまーす』


運転手のオジサンはいつも前を向いたまま呟くように挨拶する。


ちょっと好きだ。

ぶっきらぼうな大人ってのは。


俺はがらんどうのバス内の後部に移動した。

席にリュックサックを置いて、
座る。




/263ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ