この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
あいの向こう側
第25章 すきまかぜ
しかし娘は、
『いいの!あとは、寝るだけだもん。
必要ないんだってば』
と軽くスルーした。




私はしゃもじのお米を炊飯器に戻す。


冷凍にして、
残りは旦那の夜食だわ。


そう決める。






娘たちは仲が良い。

少々反抗期のふしがあるが、
見たところは問題視するほどじゃない。


すらりと伸びた四肢。
黒く艶光した髪。


美しく成長してゆく娘たちに、
喜びもあるが不安もある。



11時を過ぎて旦那が帰宅した。

『ただいま~…………』


『おかえりなさーい』
私はパジャマ姿で迎えた。


『亜実と瑠実は?
寝た?』ネクタイを外しながら問う旦那は、
大手メーカー勤務の技術者だ。


『寝てないでしょうよ(笑)
DSかLINEでもしてるわよ、まだ』
私は2階を見上げる。


『そうか…………』
旦那とすれ違う。


瞬間、ふんわりと石けんの匂いが微かにした。


私は片眉を上げた。


(____またなの……………)
相手は総務の事務員だろう。

私が旦那と出逢った5年後に入社してきた。

私は旦那と付き合い直ぐ入籍し、
退職した。



メーカーには同期がいる。

情報は入っているのだ。



だけど、
そんな事に目くじらを立てるほど私も稚拙じゃない。


浮気というのは風邪のようなもので、
男は意外と社会的な体裁を重んじる。


旦那も一番には家庭と会社という男だった。


歯ぎしりをして眠れない夜もあったけど。


亜実と瑠実には知られたくないし、
私は気づいても知らん顔を決め込んだ。




____その代わり、
SMクラブに登録した。



ほんの気晴らし。


ハマるほどではないし、
嫌々でもない。



ストレス解消剤だ。




(明日……………、
明日は2人客を取ろう)


そう決めて眠りにつく。


旦那はイビキをかいて悠長に眠っていた。







/263ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ