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あいの向こう側
第28章 BIG BORN!
あたしのママはバカだ。
『気取っちゃってさ、
バカみたい』
『ね~』
あたしを見下げるクラスメイトよ、君たちは間違っていない。
あたしはカバンを背負って教室を出る。
たくさんの視線はやはり痛い。
カバンには好きなノベライズ小説が5冊入っていて、
参考書は机の中に置いて帰る。
『…………ああ…………今日も疲れた……』
あたしは現代語でいわゆるボッチだ。
玄関を出て花壇にある小路を歩く。
理由はというと……………
『あ!あい~、待ってよ!』
陸上グラウンドから飛んできた声。
どよめく帰宅する生徒たち。
皆の視線があたしに集中した。
あたしは仕方なく振り返る。
駆ける足音さえ軽快に感じるのは気のせいかな?
『あい!
うっし、顔見れたや』
あたしは顔を見上げた。
関口想眞(せきぐちそうま)、
陸上部のホープ。
身長178センチ、体重不明(だがスレンダー)、
血液型A型、学業成績優秀で毎回テストでは必ずトップ5入り。
しかも爽やかイケメンときた。
モテないはずがない。
あ、今あたし中3で関口想眞も同い年です。
それはさておき。
あたしは想眞をジーッと見つめた。
『ん?
そんな見なくても……………』
想眞は頬を赤らめ目を逸らした。
『じゃなくて!
学校で話しかけないでって言ったでしょう!』
想眞は額の汗を肘で拭った。
大きな二重まぶたの瞳。
少し茶色いのは何故かしらん。
『は?
付き合ってんのに変じゃない?
話しかけないなんてさ』
『気取っちゃってさ、
バカみたい』
『ね~』
あたしを見下げるクラスメイトよ、君たちは間違っていない。
あたしはカバンを背負って教室を出る。
たくさんの視線はやはり痛い。
カバンには好きなノベライズ小説が5冊入っていて、
参考書は机の中に置いて帰る。
『…………ああ…………今日も疲れた……』
あたしは現代語でいわゆるボッチだ。
玄関を出て花壇にある小路を歩く。
理由はというと……………
『あ!あい~、待ってよ!』
陸上グラウンドから飛んできた声。
どよめく帰宅する生徒たち。
皆の視線があたしに集中した。
あたしは仕方なく振り返る。
駆ける足音さえ軽快に感じるのは気のせいかな?
『あい!
うっし、顔見れたや』
あたしは顔を見上げた。
関口想眞(せきぐちそうま)、
陸上部のホープ。
身長178センチ、体重不明(だがスレンダー)、
血液型A型、学業成績優秀で毎回テストでは必ずトップ5入り。
しかも爽やかイケメンときた。
モテないはずがない。
あ、今あたし中3で関口想眞も同い年です。
それはさておき。
あたしは想眞をジーッと見つめた。
『ん?
そんな見なくても……………』
想眞は頬を赤らめ目を逸らした。
『じゃなくて!
学校で話しかけないでって言ったでしょう!』
想眞は額の汗を肘で拭った。
大きな二重まぶたの瞳。
少し茶色いのは何故かしらん。
『は?
付き合ってんのに変じゃない?
話しかけないなんてさ』