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あいの向こう側
第28章 BIG BORN!
『だから、そうじゃなくて……』


コツン。

想眞があたしの頭を小突いた。


『照れんなってば。
俺が哀を好きなんだから、それでいいだろ?』

フッと笑う。


何故笑っても乱杭歯が出ないのだ、君は。

乱杭歯なんかないからだ、しっかりしろあたし。

美しい歯並びがキラリと光る。



戸惑いながら俯いてしまった。



『うん………………、
ぶ、部活がんばってね』
イカン、どもった。




耳まで熱い。







『うん、サンキュー!気をつけて帰れよ、
今度部活が休みのときに一緒に帰ろうな!
じゃな!』

手を上げて駆けてゆく。


『………あ、ああう…………
うん』
ワンテンポ遅れたあたし。


やはりキモイ。



あたしはキモイのに、

想眞はあたしを好きだと言う。





うちの中学には4月に学祭がある。

その時に同じ委員をした。

別のクラスだけど、もちろんあたしは想眞を知っていて想眞はあたしを知らなかった。




遅くなった日に帰りが一緒になって、

想眞があたしに告白してきた。



知られてたみたい。


「いつも本読んでるでしょ?あれ見ていいなぁ、自分を持ってるなぁと思って………」
あの告白時の想眞をポスターにして街頭に貼りまくりたい。





故に女子の反感を大量に買い込み、

元々の人見知りに拍車をかけて現在のボッチに該当したあたし。





暮れかけた夏の夕方、
あたしは矢のように刺さる視線を受けながら門を出た。







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