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あいの向こう側
第4章 あの日の続き
『えっ……………』

いきなりの行動に、
頭が追いつかない。


制服の開襟シャツが衣擦れする。

奈美は肩が強張ってきた。ガタガタ震え始める。

祐二は、
無言で奈美の唇に唇を押し当てた。
前歯がガチッと当たった。祐二の右手が、奈美の膝丈のプリーツスカートにかかり捲られた。



強い恐怖と背中合わせで、好奇心が在った。


怖いもの見たさのような感覚で、
次の日もその次の日もそうした。
そして秘密の行為は、中学に上がるまで続いた。


―――見舞いにきて、
顔色を伺うような仕草を取った祐二。


奈美は『来てくれて、
どうもありがとう』と礼を述べた。

郷里を出て就職してからはあまり帰省もしなかった。
たまに母親から『同級生の**ちゃんが結婚したよ』『〇〇くん、
役場勤めしてるわよ』と世間話の合間に情報が入っていた。


祐二は……
地元の製紙会社に勤務していると聞いていた。
チラリと見ると、
手指に黒いインクのような汚れが着いている。

『………体は、
大丈夫か……?』
祐二は低い声音で恐る恐る訊く。

(………ああ、
そうだった。
この人は昔からこんな感じだったな………)

多く語らず、
言葉選びは器用なほうでもない。

(胃に腫瘍が出来た人相手に、
『体大丈夫か』は無いでしょうに…)
奈美は呆れると同時に、
どこかホッとした。

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