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あいの向こう側
第5章 ひとつぶのセンチメンタル
わたしはハンカチを箪笥に返し、

洋間を借りて喪服に着替えた。




通夜、
日をまたいで葬式を終えた。煙を見送る。
焼かれた父の骨を拾う。


ころんと硬い。


わたしはこっそり小さな骨を取り、
喪服のポケットに忍ばせた。


親戚たちは悲しみで人の動作に関心が無いようだ。


叔母が号泣している。



わたしは悲壮な表情で参列者に頭を下げて回る。

『お忙しいなかありがとうございました』



慌ただしく葬式を終えた。


住職が夜に読経をあげにくる。


弟も義理妹も一睡もしておらず、
目が真っ赤だ。


昼過ぎ、空き時間に台所で流しを使っていると………
『あのぉ。
すみません。』

『はい?』わたしは振り向く。
大人しそうな女子中学生が立てっている。
親戚の子だろうか………………

見慣れないけれど、
そもそもわたしはあまり親族ですら密に付き合わない。


『………お父さん、
山に埋めに行ったんだって。』


『え?』


『山に、あれを埋めに行ったのよ。岡山で奪ったでしょう?』



そう言うと、
台所から出て行った……………………







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