この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
あいの向こう側
第9章 blue
――会社帰り。平日だったが、
何となく飲みたくなって私はバーに入った。
カシスソーダがグラスの中ではじけている。
居酒屋とは違う、
静なカウンター席だけの狭いバー。
バーテンダーは年配者のようで白髭をたっぷり蓄えた細身の男性だった。
2〜3回立ち寄ったことがある店。
ジャズが低音で流れていて、
居心地良く感じる。
杯を5回重ねてほろ酔いになってきた。
私はふと好好爺然としたマスターに話しかけた。
『………好きでもない人の部屋に通いつめることってあります?』
突拍子に口から出た言葉。
何となく飲みたくなって私はバーに入った。
カシスソーダがグラスの中ではじけている。
居酒屋とは違う、
静なカウンター席だけの狭いバー。
バーテンダーは年配者のようで白髭をたっぷり蓄えた細身の男性だった。
2〜3回立ち寄ったことがある店。
ジャズが低音で流れていて、
居心地良く感じる。
杯を5回重ねてほろ酔いになってきた。
私はふと好好爺然としたマスターに話しかけた。
『………好きでもない人の部屋に通いつめることってあります?』
突拍子に口から出た言葉。